HMM / 隠れマルコフモデル (Hidden Markov Model)
▼ ざっくり言うと
「目に見えない裏の状態」が時間とともに移り変わる、と仮定して系列データを扱う統計モデルです。
▼ もうちょっと詳しく
別室にいる友達が「コーラ」「コーヒー」「水」のどれかを飲んでいて、こちらには飲み物の音だけが聞こえてくる、という状況を考えてみてください。音だけ見える(=観測)、何を飲んでいるかは見えない(=隠れた状態)。それでも音の確率分布から、「いま何を飲んでいるか」を推測したい。これがHMMの世界観です。
「マルコフ性」というのは、次の状態は今の状態だけで決まる(過去は忘れる) という仮定のこと。要は健忘症の世界です。シンプルですが、これで意外と多くの現象がモデル化できます。
▼ 主な使いどころ
2010年代前半まで音声認識の標準でした。「音(観測)から、口の中で何を発音しているか(隠れた音素)を推定」という構造が、HMMにぴったりだったからです。今はディープラーニングに置き換わったものの、生物の遺伝子配列解析・自然言語の品詞推定・株価モデルなどでまだ広く使われています。
「見えない裏で何かが起きている」を真面目に数式化した、ちょっと哲学的なモデルです。
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